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update:2022.09.16

クリエイティブディレクターの仕事術

仕事術なんていうと大げさですが、クリエイティブディレクターの仕事をしていると

いつも思うことですが、学生の時に誰もが経験のある一夜漬け。

 

言葉は悪いですが、一夜漬けに似ている部分もあるなって思うんですよね。

ぼくの仕事の多くは新規案件やコンペ案件などですが、その都度新しい職業や職種の方たちとお会いします。

その多くは普段なかなかかかわることのない部分なので、専門的な部分や業界的な様子など新しい情報がいっぱいです。

集中して短時間にその仕事や内容を情報整理して頭を切り替えるようにしています。

 

同時に何件も案件が動いているので、仕事が終わったら自然と記憶からフェードアウト。その繰り返しかもしれません。

この経験を細部に渡って記憶出来る脳があったら最高なんですけどね。

けど、よく役者の方がいろんな役になって、普段体験できないような人生や人柄を演じる面白さって言いますが

ぼくも仕事を通じて、いろんな職業を身近に感じれるのはとても楽しいです。

大きな企業の食堂などを見て、そこで食べていたかもしれない自分を想像したり、カフェで店主になった自分を想像したり

実際にその場に身を置くことで色々な経験が出来ているように感じます。

ちなみに、うちの新人の子もクリエイティブディレクター志望です。成長が楽しみですね。

 

先日、息子が学校の宿題で「家族の方の仕事とそこで工夫していること」という課題があり、息子に取材されました。

その時に、クリエイティブディレクターの仕事を一言で表すと何だろう?って思って一番に出てきたのが

「クリエイティブの何でも屋」でした。

 

クリエイティブの仕事のうえで、広くなんでもこなせる柔軟性や、関わる人とのコミュニケーションを潤滑にして

その時々のタイミングに合わせてまとめる力が必要なのかなって思っています。

「アイデア」「コミュニケーション」「まとめる力」この3つが揃っていないと務まりません。

 

また工夫していることについては、

「正しいことを正しく伝えようとしても正しく伝わらないから、表現をアイデアで魅力的にする」

そう答えました。受け売りですが、これは本当に日々仕事をしている忘れてしまいそうになるんですが

とっても大事なんです!

 

正しいことを綺麗に整理して理詰めで行くと、伝える側は安心出来ます。

だって、腑に落ちているから、理屈で納得出来るんです。

理屈で納得出来るということは説得力もあります。誰もが頭で理解しやすいので理屈上は企画も成立するでしょう。

 

ぼくもよくあります。理屈で自分を納得させちゃうんです。

もちろん、理屈は出来ていたほうがいいんですが表現が理屈だけになってしまうと・・・

よくわからないものになってしまうんです。

だからこそ、表現にはアイデアが必要なんですよね。

例えば、円を組むように数人が話しているシーンを写真や動画で撮影しようとするときに

出演者全員の顔を見せたいという理屈があったときにどうするか?

 

【理屈で撮影する場合】

・扇形にして斜に人物を立たせてなるべく全員の顔が見えるように撮影する

・マルチカットで全員の顔が見えるように撮影しておく

【アイデアを使った場合】

・カメラマンに円の真ん中に入ってもらって円陣を下から撮影する

これは1つの正解例ですが、アイデアで表現の正解はいくつも出てくると思います。

 

なんとなく日々過ごしていると忘れがちですが、ぼくたちの仕事に「アイデア」は必要不可欠だなーってあらためて思いますね。

新聞広告でもチラシでも、なんとなくデザインするんじゃなくて「アイデア」を入れるとグッといいモノになるので、

そういった小さな成功体験を積み上げるようにしたいですね。

 

そうそう、先日けっこう長い期間をかけて撮影していたCMプロジェクトがすべての撮影を終えました。

まだOA前なので詳細は伏せますが、空気感を1カットに表現する緻密な撮影だったと思います。

すべてロケだったので天候などの問題もありなかなかスムーズに進まなかったのですが

県内の様々な場所で1カット毎に丁寧に撮影してきました。

今回のCMでは、1カット毎にメイクや衣装、シチュエーションも細かく設定して画に出ない部分を

どう空気感として出せるのか心配していましたが、モデルさんやエキストラの皆さんのご協力で

イメージに合ういい画が撮影出来ました。イマジンでは、ぼくのほかに白い子がアートディレクターとして参加。

衣装や小物などもイメージに合うものを手配して世界観を作り上げました。

 

メインのモデルさんは、長野都市ガスさんの撮影でいつもお世話になっている「リストランテフローリア」の

スタッフでもある「まつこ」さんを抜擢させていただきました。

CM撮影は初めての挑戦とのことでしたが、メイクさんや撮影スタッフも顔なじみということで

リラックスした表情が撮影出来ました。

「まつこ」さんはまたぜひ別の機会でもオファーさせていただきたいなって密かに考えています。

実は、もう仮編集された映像を観ているんですがとってもいい感じで仕上がりが

楽しみです。もう一踏ん張り頑張ります!

ということで、今日はここまで。

今日は金曜だから映画でも観に行きたいと思います。

「実に面白い!」

IMAGINE -BRANDING AND DESIGN -
イマジンブランディングアンドデザイン−
CREATIVE DIRECTOR  霜方 和弘

© IMAGINE -BRANDING AND DESIGN-

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